生成AIのモデル一覧を調べようとして、名前の多さで手が止まった経験はありませんか。GPT-6 Astra、Claude Opus 5、Gemini 3.8 Flash。似た顔つきの名前が並び、どれが上位でどれが安いのかが、名前だけでは読み取れません。
以下では、OpenAI・Anthropic・Google の公式ドキュメントを2026年9月16日にその場で開いて、現行モデルの一覧と価格をそのまま書き写しました。そのうえで、AI副業でよくある作業ごとの割り当てまで落とし込んでいきます。狙いはひとつ。モデル選択のプルダウンで迷う時間を、ゼロにすることです。
生成AIのモデル一覧は「3社 × 3つの階層」で見ると迷わない
生成AIのモデル一覧は、社名ごとにバラバラに覚えると破綻します。どの社も「最上位・中間・軽量」の3階層で作られているので、まず階層で覚え、あとから社名を当てはめてください。これだけで9割の混乱が消えます。
2026年9月現在、実務で名前が挙がるのは OpenAI・Anthropic・Google の3社です。3社とも、次の3階層でモデルを並べています。
- 最上位……難しい調べもの、長い資料の読解、複数手順の自動化。高価で、返答は遅め
- 中間……記事の下書き、要約、日常の相談。速さと賢さの釣り合いが取れた層
- 軽量……分類、タグ付け、定型文の量産。とにかく安く、とにかく速い
階層を先に決め、それから社名を選ぶ。この順番で考えると、新しいモデルが出ても「あ、これは中間の入れ替えだな」と位置が分かります。逆に名前から覚えようとすると、更新のたびにゼロからやり直しになります。
生成AIモデル一覧①|OpenAI(ChatGPT)の現行モデル
OpenAI の旗艦は GPT-6 Astra です。公式ドキュメントは「迷ったらこれ」と名指ししています。下に GPT-5.6 の3兄弟(Sol・Terra・Luna)が並び、価格は最上位と最軽量で50倍の開きがあります※1。
公式の「Choosing a model」に書かれた現行ラインナップは次のとおりです※1。価格は100万トークンあたりの米ドル建てです。
- GPT-6 Astra(
gpt-6-astra)……最も手強い仕事向けの旗艦。入力$10/出力$50。文脈105万トークン、知識の締切は2026年4月30日 - GPT-5.6 Sol(
gpt-5.6-sol)……専門的な仕事向けの旗艦。入力$4/出力$20。知識の締切は2026年2月16日 - GPT-5.6 Terra(
gpt-5.6-terra)……賢さと費用の釣り合いを取った中間。入力$2/出力$12 - GPT-5.6 Luna(
gpt-5.6-luna)……費用重視・大量処理向けの軽量。入力$0.20/出力$1.20
文脈の長さは4モデルとも105万トークンで揃っています。つまり「長い資料を読ませたいから上位モデル」という選び方は、この世代では成り立ちません。上位を選ぶ理由は、長さではなく難しさだと考えてください。
なお、ChatGPT の画面でエージェント的に動かす機能についてはChatGPTのエージェントモードとは?月40回の枠と副業での使いどころで扱いました。モデル選びと合わせて読むと、枠の使い道を決めやすくなります。
生成AIモデル一覧②|Anthropic(Claude)の現行モデル
Anthropic の現行は4つ。Claude Opus 5 が「まず試す一本」と公式に名指しされ、さらに難しい推論には Claude Fable 5.1 が用意されています※2。文脈の長さが階層によって違う点が、OpenAI との大きな違いです。
公式のモデル比較表から書き写すと、こうなります※2。
- Claude Fable 5.1(
claude-fable-5-1)……難しい推論と長時間の自動作業向け。入力$10/出力$50。文脈100万トークン - Claude Opus 5(
claude-opus-5)……複雑なコーディングと業務向け。入力$5/出力$25。文脈100万トークン - Claude Sonnet 5(
claude-sonnet-5)……速さと賢さの釣り合いが最良。入力$2/出力$10。文脈100万トークン - Claude Haiku 4.5(
claude-haiku-4-5)……最速。入力$1/出力$5。文脈20万トークン
ここで見落とされがちなのが、知識の締切が階層ごとに大きくずれていることです。公式表によると、確かな知識の締切は Fable 5.1 が2026年6月、Opus 5 が2026年5月、Sonnet 5 が2026年1月、Haiku 4.5 は2025年2月※2。最新の話題を扱う記事で軽量モデルを使うと、1年以上前の世界観で書かれる可能性があります。
費用を抑える仕掛けも公式に明記されています。まとめて投げるバッチ処理は5割引、同じ前置きを使い回すキャッシュの読み出しは通常の入力価格の1割※2。同じ指示文を毎日何十回も投げる副業の使い方では、ここが効きます。Claude に定型作業を覚えさせる仕組みはClaudeのスキルとは?無料プランでも使える仕組みと、最初に作る3つにまとめました。
生成AIモデル一覧③|Google(Gemini)の現行モデル
Google の Gemini は、無料枠があることが最大の特徴です。現行の中心は Gemini 3.8 Flash で、無料枠なら0円、有料でも入力100万トークンあたり$0.75。3社のテキストモデルの中では、群を抜いて安い水準です※3※4。
公式のモデル一覧に「Gemini 3」として並んでいる主なものは次のとおりです※3。
- Gemini 3.8 Flash(
gemini-3.8-flash)……最も賢い Flash。長期的なソフトウェア開発や自律的な作業向け - Gemini 3.1 Pro(
gemini-3.1-pro-preview)……高度な問題解決とコーディング向け。プレビュー扱い - Gemini 3.7 Flash / 3.6 Flash / 3.5 Flash……前世代のFlash。安定版として引き続き使える
- Gemini 3.5 Flash-Lite / 3.1 Flash-Lite……大量処理向けの最軽量
- Gemini 3.8 Live(
gemini-3.8-live)……音声で会話するための既定モデル
価格には期限付きの条件が付いています。Gemini 3.8 Flash の有料枠は2026年12月31日までが入力$0.75/出力$3.75、2027年1月1日からは入力$1.50/出力$7.50と、公式の料金ページに明記されています※4。年明けに倍になる前提で計算しておくのが安全です。
もうひとつ、副業で効くのが Google 検索との連携です。検索結果を根拠にして答えさせる機能は月5,000リクエストまで無料、それを超えると1,000リクエストあたり$14※4。相場調査やトレンド記事を量産する使い方なら、この無料枠だけで足りる月も多いはずです。
画像・動画・音声の生成AIモデル一覧
文章以外のモデルも、3社それぞれに揃っています。副業でよく使うのは画像生成と文字起こしの2つで、いずれも軽量版が用意されているため、月額数百円規模で回せます。以下は公式一覧からの抜き書きです。
画像を作る・直す
- GPT-Image-2.5 Sunburst……OpenAI の最上位。生成と編集の両方に対応※1
- GPT-Image-2.5 Flare……速さ重視の日常使い※1
- Nano Banana Pro(
gemini-3-pro-image)……Google の最上位画像モデル※3 - Nano Banana 2 / Nano Banana 2 Lite……大量生成向けの高効率版※3
音声・動画
- GPT-Transcribe……高精度の文字起こし。取材音源やセミナーの書き起こし向け※1
- GPT-Live 1……自然な会話用の音声モデル。割り込みへの対応が滑らか※1
- Gemini 3.5 Transcribe……話者の切り分けと単語ごとの時刻付けに対応した文字起こし※3
- Gemini Omni Flash(
gemini-omni-1.1-flash)……音声つきの動画生成・編集・フレーム補間※3
Anthropic の現行4モデルは、公式表によると入力は文章と画像、出力は文章という構成です※2。画像を作る用途では、OpenAI か Google を選ぶことになります。
副業の作業別に、どの生成AIモデルを選べばいいか
結論から書くと、1日に何十回も回す作業は軽量モデル、月に数回の重い判断だけ最上位。これが費用対効果のいちばん素直な分け方です。最上位を全作業に使うと、出力の価格差だけで40倍以上に膨らみます※1※2。
記事の下書き・SNS投稿文
中間層で十分です。GPT-5.6 Terra、Claude Sonnet 5、Gemini 3.8 Flash のいずれか。出力価格は100万トークンあたり$12・$10・$3.75と、最上位の$50と比べて大きく下がります※1※2※4。日本語の記事1本が出力5,000トークン程度だとすると、Gemini 3.8 Flash なら1本あたり0.01875ドル、1ドル150円として約2.8円という計算になります($3.75 ÷ 1,000,000 × 5,000 × 150=2.8125円)。
大量のタグ付け・分類・仕分け
軽量層の出番です。GPT-5.6 Luna は出力$1.20、Claude Haiku 4.5 は$5、Gemini の Flash-Lite 系はさらに下。判断が単純で件数が多い作業ほど、軽量モデルとの相性が良いと考えてください。
市場調査・長い資料の読み込み・自動化の設計
ここだけ最上位を使います。GPT-6 Astra か Claude Opus 5、あるいは Claude Fable 5.1。文脈が100万トークン級あるため、PDFを何十本も一度に渡せるのが強みです。月に数回の利用なら、費用は誤差の範囲でしょう。
最新情報を扱う記事
知識の締切を必ず確認してください。Claude Haiku 4.5 の確かな知識の締切は2025年2月※2。2026年の話題を書かせれば、古い前提のまま原稿が出てくるでしょう。最新情報が要る仕事なら、検索と連携できる Gemini か、Web検索の道具を持たせた構成が向いています。
費用の目安|「100万トークンあたり$◯」は結局いくらか
トークンは、AIが文章を数えるときの単位です。公式の説明によると100万トークンはおよそ55万5,000語、日本語を含む文字数では約250万文字に相当します※2。文庫本にすると十数冊ぶんという規模感です。
この単位が分かると、価格表が急に現実の金額に見えてきます。たとえば Claude Sonnet 5 の入力$2は、250万文字を読ませて2ドル。1ドル150円なら300円です($2 × 150=300円)。本を十数冊読ませて300円と考えると、上位モデルの価格も決して手が届かない水準ではありません。
そして課金の形も2種類あることを押さえてください。月額固定のプラン(ChatGPT Plus や Claude Pro など)と、使った分だけ払うAPI課金です。どちらが得かは使用量で逆転します。
この「固定か、変動か」という話で、私には忘れられない経験があります。会社員だったころ、私は報酬をバイトの時給の感覚で捉えていました。1時間そこにいれば、お金がもらえる。その後フルコミッション(完全歩合)で働いてみて、売上が悪くても毎月決まった額が入ることのありがたさを初めて理解しました。会社がそれを払えるのは、売上の上下を吸収する仕組みを会社側が持っているからです。
AIの課金も同じ構造をしています。月額プランは、使用量の上下をサービス側が吸収してくれる仕組みです。毎日使う人にとっては、この安心料に価値があります。反対に、月に数回まとめて処理するだけなら、API課金のほうが総額は下がります。自分の作業が「毎日そこにいる型」か「たまに大量に回す型」かを見極めるのが先で、モデル選びはその次です。
この記事で触れた Claude のモデル選びから、実際の仕事の回し方までを一冊で扱っているのが今すぐ使えるかんたんEx Claude 仕事術&時短技 生成AI活用BESTセレクション [Claude Code & Claude Cowork対応](リンクアップ/技術評論社)です。画面の操作から入りたい方の入口になります。
生成AIのモデル一覧が、なぜ半年で古くなるのか
この記事の一覧も、半年後には形が変わっているはずです。理由は単純で、3社とも「引退日」を先に決めて公開しているから。だからこそ一覧を暗記せず、自分で最新版を開く手順だけを覚えてください。
Anthropic の公式表には、各モデルの引退予定が明記されています。Claude Haiku 4.5 は「2026年10月15日より前には引退させない」、Claude Sonnet 5 は「2027年6月30日より前には引退させない」といった書き方です※2。引退日が先に約束されている以上、一覧が入れ替わることも前提になっています。
確かめ方は、次の3つのページを開くだけです。ブラウザのブックマークに入れておけば、30秒で済みます。
- OpenAI……公式ドキュメントの Models ページ(旗艦モデルの価格と文脈長が一覧表示されます)
- Anthropic……公式ドキュメントの Models overview(比較表に価格・文脈長・知識の締切・引退日が並びます)
- Google……Gemini API の Models ページと Pricing ページ(無料枠の条件はこちらに書かれています)
URLはこの記事の文末にまとめました。まとめ記事の数字ではなく、必ず公式の表を見てください。価格の改定や期限付きの条件は、公式にしか正確には載りません。実際、Gemini 3.8 Flash の「2026年12月31日まで」という条件も、料金ページを開かなければ気づけないものでした※4。
ちなみに、AI副業がうまくいかない原因を道具のせいにしてしまう構造についてはAI副業で稼げないのはなぜ?やめる前に確かめたい5つの構造で整理しました。モデル選びより先に、そちらを読んだほうが効く場合も多いはずです。
生成AIのモデル一覧についてよくある質問
無料で使えるモデルはありますか
あります。Gemini は公式の料金ページに無料枠が明記されており、Gemini 3.8 Flash は入力・出力とも無料枠の範囲なら0円です※4。ただし無料枠には1分あたり・1日あたりの回数制限が設けられているため、業務量が増えれば有料枠に移ることになるでしょう。
結局どれか1つだけ選ぶなら
【推測・確信度中】作業の中身によって答えが変わるため、万人向けの唯一解はありません。判断材料として書くと、費用を最優先するなら無料枠のある Gemini、長い文章の推敲や読解を中心にするなら Claude Sonnet 5、画像生成まで1社で済ませたいなら OpenAI という整理になります。この3つは価格と公式の説明文から導いた割り当てで、実際の出来映えの優劣を測ったものではありません。
モデル名の「Flash」「Lite」「Mini」は何を表していますか
各社とも、速さと安さを優先した軽量版にこうした語を付けています。Google は Flash と Flash-Lite、OpenAI は Mini や Luna、Anthropic は Haiku がその位置です。ただし命名規則は社ごとに独自のもので、共通の業界標準があるわけではありません。名前ではなく、価格表の数字で階層を判断してください。
指示の出し方でモデルの差は縮まりますか
縮まる場面はあります。同じ軽量モデルでも、前提条件を先に固定して渡すと出力が安定します。指示文の作り込みについてはChatGPTのカスタム指示のおすすめ例文5つ|効かないときの確認手順にまとめました。上位モデルに課金する前に、まずここを詰めるほうが費用対効果は高くなります。
まとめ
生成AIのモデル一覧は、3社 × 3階層の枠に当てはめれば、名前が増えても迷いません。押さえるべき数字は「出力価格」「文脈の長さ」「知識の締切」の3つだけです。
そのうえで、毎日の作業は中間層か軽量層に落とし、月に数回の重い判断にだけ最上位を使う。この配分にするだけで、同じ成果を出しながら費用は数十分の一になります。今日のところは、上の3つの公式ページをブックマークするところから始めてみてください。
出典
- ※1 Models(Choosing a model/Flagship models)(OpenAI 公式ドキュメント・2026年9月16日閲覧)
- ※2 Models overview(Compare models)(Anthropic 公式ドキュメント・2026年9月16日閲覧)
- ※3 Gemini API Models(Google 公式ドキュメント・2026年9月16日閲覧)
- ※4 Gemini Developer API Pricing(Google 公式ドキュメント・2026年9月16日閲覧)
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